「09」の検索結果 35 件
『赤光』初版「七月二十三日」④ No.00024
十日なまけけふ来て見れば受持の狂人きやうじんひとり死に行きて居し 『赤光』初版「七月二十三日」
『赤光』初版「大正二年(七月迄)」「七月二十三日」五首中の第四首。
「十日なまけ」た夏休みが終わった。休み明けに病院へ来た。作品主体は当時、東京 ...
『赤光』初版「七月二十三日」③ No.00023
たたかひは上海しやんはいに起り居ゐたりけり鳳仙花紅あかく散りゐたりけり 『赤光』初版「七月二十三日」
『赤光』初版「大正二年(七月迄)」「七月二十三日」五首中の第三首。
「たたかひは上海しやんはいに起り居ゐたりけり」の戦いとは何か。「中国では袁世凱えんせいがいの独 ...
『赤光』初版「七月二十三日」② No.00022
夏休日なつやすみわれももらひて十日とをかまり汗をながしてなまけてゐたり 『赤光』初版「七月二十三日」
『赤光』初版「大正二年(七月迄)」「七月二十三日」五首中の第二首。
「夏休日」は、現在において一般的な表記ではない。なぜこのような表記をし ...
『赤光』初版「七月二十三日」① No.00021
めん鷄どりら砂あび居たれひつそりと剃刀研人かみそりとぎは過ぎ行きにけり 『赤光』初版「七月二十三日」
『赤光』初版「大正二年(七月迄)」「七月二十三日」五首中の第一首。
「めん鷄ら」であるから雌の鶏が複数いる。鶏は「砂あび」を好むという(生田智美「ニワトリ流の ...
『赤光』初版「屋上の石」⑧ No.00020
屋根にゐて微けき憂湧きにけり目したの街のなりはひの見ゆ 『赤光』初版「屋上の石」
「ゐる」という動詞には「座っている」、「じっとしている」、「とどまる」、「おさまる」などの意味がある(『学研全訳古語辞典』)。立っていたのか座っていたのかはわからないが、作品主体はじっとして ...
『赤光』初版「屋上の石」⑦ No.00019
屋根踏みて居ればかなしもすぐ下の店に卵を数へゐる見ゆ 『赤光』初版「屋上の石」
『赤光』初版「大正二年(七月迄)」「屋上の石」八首中の第七首。
二句切れで、「かなしも」の「も」は上代語の終助詞で詠嘆の意味なので「かなしいなあ」という意味(『 ...
『赤光』初版「屋上の石」⑥ No.00018
屋根の上に尻尾動かす鳥来りしばらく居つつ去りにけるかも 『赤光』初版「屋上の石」
『赤光』初版「大正二年(七月迄)」「屋上の石」八首中の第六首。
先の第五首で「屋上」としたところを掲出歌では、「屋根の上」としている。比較的ゆったりとした表現 ...
『赤光』初版「屋上の石」⑤ No.00017
屋上をくじやうの石は冷つめたしみすずかる信濃のくにに我は来にけり 『赤光』初版「屋上の石」
『赤光』初版「大正二年(七月迄)」「屋上の石」八首中の第五首。
二句切れで、屋上は「屋根の上」の意味であろう(『デジタル大辞泉』小学館)。続 ...
『赤光』初版「屋上の石」④ No.00016
天そそる山のまほらに夕ゆふよどむ光りのなかに抱いだきけるかも 『赤光』初版「屋上の石」
『赤光』初版「大正二年(七月迄)」「屋上の石」八首中の第四首。
天そそるは、「天に高く聳える。そそり立つ。」という意味(『精選版 日本国語大辞 ...
『赤光』初版「屋上の石」③ No.00015
鳳仙花城あとに散り散りたまる夕かたまけて忍び逢ひたれ 『赤光』初版「屋上の石」
『赤光』初版「大正二年(七月迄)」「屋上の石」八首中の第三首。
鳳仙花は、関東地方では七月中旬~十月中旬が開花時期。赤、白、紫絞りなどの花を咲かせ ...